深いポケットは、前身頃の垂れを防ぐ構成が必要

胸や腰へ重い物を入れると、ジャケットの前端が引かれる場合があります。袋を深くするだけでは、荷物の重さを支える場所は増えません。

入れる物を実際に入れ、前を閉じた状態と開いた状態を比べます。袋布を内部の縫い目へ支える案や、左右へ荷物を分ける案を検討し、空の形だけで完成としません。

入れたい物の寸法と重さから、ポケットを設計する

ポケットは深ければ使いやすいとは限りません。口が狭いと手や物が通らず、深すぎると底へ指が届きません。薄い服へ重い物を入れると、ポケットだけでなく周りのシルエットも引かれます。外から見える形と、内側の袋布の支え方を分けて考えます。

要素具体的に決めること使い勝手への影響
口幅手と収納物が通る幅出し入れのしやすさ
深さ落ちにくく取り出せる位置座ったときの干渉
支え方縫い目・腰・裏側への固定重みで垂れにくいか

スマートフォンを入れる例では、ケース込みで測ります。胸ポケットへ入れるのか脇ポケットへ入れるのかでも必要な向きが違います。紙の型を当てて、座る、腕を振る、取り出す動作を試すと、見た目だけでは決めにくい位置を絞れます。

完成品への追加は、裏地や脇をほどく必要がある場合があります。縫い目の外側へ付けるパッチポケットと、内側へ隠すポケットでは作業量が異なります。

襟と肩は、表布だけでは作られていない

ジャケットのきれいな襟の返りや肩の線は、型紙に加え、芯や内側の支え、プレスによって形になります。表地の写真だけを比較しても、同じ仕立てになるとは限りません。構築的なジャケットと、シャツに近い軽い羽織りでは工程が違います。

既製のアウターを直す場合も、肩だけ動かせばよいわけではありません。袖や裏地、前身頃のバランスまで関わる大きな変更は、部分的なお直しと新規制作の両方を比較する価値があります。

空の状態と物を入れた状態の両方で前端を確認します。袋布の固定、左右の使い分け、座った時の当たりを担当者へ伝えます。

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