仮縫い写真は、直したい所だけ拡大しない

胸のしわが気になっても、肩や裾の傾きが関係している場合があります。前・横・後ろの全体を同じ自然な姿勢で写し、問題部分の拡大を追加すると形のつながりが分かります。

斜め上からの撮影や片足へ体重をかけた姿勢は、左右差を強調する場合があります。無理に胸を張った写真だけで補正を決めず、普段の姿勢と必要な動作を別々に記録します。

身体の数値と服の数値は、そのまま置き換えない

身体を一周して測る寸法、服を置いて測る幅、完成した服の周囲寸法は別の数値です。平置きの身幅を二倍にしても、ダーツや立体的な部分を含む服では身体寸法と単純比較できません。どの線を測った値かが分からないまま数字だけを増減しないことが大切です。

表示何を測った値か使い方
ヌード寸法身体の周囲や長さ型紙設計の基礎
平置き身幅服を置いた状態の横幅同じ測り方の参考服と比較
仕上がり寸法完成品の指定部位ゆとりを含めて設計・検品

測定時はメジャーを強く食い込ませず、自然な姿勢で測ります。自己流の項目名ではなく、制作側が指定する測定図に合わせてください。

写真から分かる形と、写真だけでは決まらない構造

参考画像は、好きな輪郭やディテールを伝えるには役立ちますが、厚み、手触り、内側、実際の寸法までは示さないことがあります。撮影角度やポーズで形が違って見えることもあります。見える部分を再現する作業と、見えない部分を設計する作業を分けます。

画像で見えること見えにくいこと補う資料
正面の輪郭背面と脇の構造背面図・開き方の案
表面の色実物の光沢と肌触り生地見本
着用時の姿平らにした寸法参考服の測定図

正面写真で前開きに見えないワンピースでも、背中ファスナー、脇ファスナー、かぶり式などの可能性があります。見た目が近い三案でも、着脱のしやすさと縫製方法は違います。写真にない場所は勝手に確定させず、目的に合う案を選びます。

参考画像の取り扱いは出所と用途に応じて判断します。画像を見せることと、図柄やロゴを複製して製品へ使うことを同じ扱いにしないようにします。

試着は、立ち姿と日常の動作を分けて見る

正面で自然に立った状態、横から見た前後の傾き、背面のしわを見たあと、座る、腕を伸ばす、脱ぎ着するなど実際の動作を試します。撮影のために胸を張った姿勢だけでは、普段の着心地が分かりません。

問題を伝えるときは「しわがある」だけでなく、どの姿勢で、どこが引かれ、動作を戻すとどうなるかを残します。原因を自分で肩や袖と断定するより、現象を分けて見せるほうが補正の選択肢を狭めずに済みます。

必要な服装と撮影範囲を担当者に確認し、顔や背景の私物は不要なら写しません。写真だけで寸法を推定してもらうのではなく、採寸表を補う用途として送ります。

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