動作動画は、どこが引かれるかを見られる速度にする

腕を上げた結果だけでなく、上げる途中の袖や身頃の動きを見ると、制限のある場所を探しやすくなります。速い動きだけでは布の引っ張りを見落とす場合があります。

正面と横から、日常動作をゆっくり再現した映像を分けます。踊る服なら実際の動作も追加しますが、痛みや強い突っ張りを我慢して可動域を広げません。どの瞬間に困るかを特定すると補正対象を絞れます。

試作品で何を決めるかを絞ると、作り直しを減らせる

仮縫いはサイズと立体、材料の試作は縫い目や風合い、完成サンプルは全体の仕様というように、確認対象を分けられます。一つの見本ですべてを確認できるとは限りません。

別素材のトワルで色や光沢まで判断したり、画面上の3Dだけで肌当たりを決めたりしないことが大切です。

見本確認しやすいこと残る課題
トワル寸法・切り替え・立体本番材料の重さや光沢
部分見本留め具・縫い目・重なり全身の着用感
完成サンプル全体の仕様と使い勝手複数生産時のばらつき

修正内容は試作品に印を付けて終わらせず、次に使う型紙と仕様へ反映します。見本だけ直っていてデータが古いままだと再注文で元へ戻ることがあります。

腕が動くかは、袖の太さだけでは決まらない

二の腕に十分な幅があっても、袖山の高さや袖ぐりの位置が合わないと腕を上げにくいことがあります。反対に袖を太くしただけでは、脇の余りが増えて見える場合があります。静止した形と、腕を前へ伸ばしたときの身頃の引かれ方を分けて考えます。

状態先に見る箇所直し方の方向
上腕の周囲だけきつい袖幅と生地の伸び幅を足す位置を検討
腕と一緒に身頃が大きく上がる袖山・袖ぐり・付け角度接続部分を含めて設計
袖がねじれて落ちる前後の識別と合印向き・付け位置を照合

袖ぐりの裁断線の長さだけを合わせても、袖付けは確定しません。出来上がり線、前後、いせの設計を合わせる必要があります。

試着は、立ち姿と日常の動作を分けて見る

正面で自然に立った状態、横から見た前後の傾き、背面のしわを見たあと、座る、腕を伸ばす、脱ぎ着するなど実際の動作を試します。撮影のために胸を張った姿勢だけでは、普段の着心地が分かりません。

問題を伝えるときは「しわがある」だけでなく、どの姿勢で、どこが引かれ、動作を戻すとどうなるかを残します。原因を自分で肩や袖と断定するより、現象を分けて見せるほうが補正の選択肢を狭めずに済みます。

速い動きや演出を加えず、全体像と問題箇所を別撮りにします。動画から原因を自己判断して縫い目を切らず、担当者に修正方法を決めてもらいます。

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