わたり出しは、股の近くに使える布があるかを見る
外脇へ縫い代があっても、内股や股ぐりの不足を同じように補えるとは限りません。脚の幅と前後の立体は別の条件です。
張る場所を動作で特定し、出せる縫い代と追加布の案を比べます。幅を増やしても股上の不具合が残る場合があるため、パンツ全体を見ます。
立った姿で合っていても、座ったときに不足する部分がある
座る・しゃがむ動作では、腰から臀部、太ももにかけての布の使われ方が変わります。ウエストの一周だけを合わせても、前後の股上の配分やヒップの立体量が合わなければ、腰が引かれたり前が余ったりします。ウエストをどの高さで着る服かも先に分けます。
| 困り方 | 見たい状態 | 候補となる箇所 |
|---|---|---|
| 座ると後ろが下がる | 座位の後ろウエスト | 後股上・ヒップの立体 |
| 太ももだけ張る | 前・横・股下 | わたりと脚の向き |
| 腰の後ろに布が余る | 立位と座位の差 | 前後の配分・腰位置 |
椅子に座る仕事用パンツなら、立ち姿の横写真に加え、普段の椅子に座った側面が役立ちます。ウエストが苦しいのか、臀部に食い込むのか、膝を曲げにくいのかを分ければ、全部を太くする以外の案を比較できます。
張っている箇所と、引かれた結果としてしわが出ている箇所は一致しない場合があります。しわのある線だけを切り広げるような判断は避けます。
縫い合わせる長さは、出来上がり線で照合する
型紙の外周が裁断線なのか、縫う位置を示す出来上がり線なのかによって、同じ「幅」の意味が変わります。曲線を縫う場所では、縫い代の外周長と縫い合わせる線の長さも一致しません。合印とパーツ名は、前後や左右を取り違えないための情報です。
| 表記 | 役割 | 欠けると困ること |
|---|---|---|
| 出来上がり線 | 縫う位置と仕上がりの基準 | 縫い合わせの長さが不明 |
| 裁断線・縫い代 | 切る位置 | 大きさを間違えて切る |
| 地の目・裁断枚数 | 布の向きと数量 | 左右・枚数がそろわない |
前身頃を「二枚」と指定しても、左右を鏡写しで二枚切るのか、左右非対称の別型があるのかで結果は変わります。裏地や芯用の型が別なら、表地の枚数と混ぜずに一覧化します。型紙の線だけではなく、材料ごとの部品表までそろうと判断できます。
袖山のいせなど、意図して縫い合わせる線の長さを変える設計もあります。差があるという理由だけで、無断で同じ長さへ削らないようにします。
小さくする修正と、大きくする修正は条件が違う
詰める場合も、縫い目の位置を変えることでポケットや柄の位置が近づきます。出す場合は、内側に十分な縫い込みがあるかが前提です。布が余っていても、表に出すと色差や古い針穴が見える場合があります。
| 直したい部分 | 一緒に動く部分 | 別案を考える場面 |
|---|---|---|
| 肩幅 | 袖ぐり、袖、裏地 | 構造の変更が大きい |
| ウエスト | ベルト、ポケット、ヒップへの線 | 縫い込み不足や位置の偏り |
| 丈 | 裾幅、模様、スリット | 裾のデザインを残したい |
| ファスナー | 開きの形、裏地、持ち出し | 部品だけでなく布も傷んでいる |
張る位置を写真に示し、別布追加を許容するか伝えます。膝や裾の線を残したい条件も合わせて相談します。
手元の服を、また着たい一着へ。
いまある服のサイズや丈を直す
完成した洋服のお直しを相談する候補。新しい服を一から作るのではなく、着丈・袖丈など、手元の服で変えたい箇所を整理して依頼できます。
縫い代や裏地、傷みの状態で加工できる範囲が変わります。大きなデザイン変更を含むか、現物の送付前に確かめてください。
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