検収では、ファイルを開く以外の三点を見る

型紙データは開けても、実寸、パーツ、縫い合わせの情報が不足していれば使えません。まず基準寸法、次に材料別のパーツ一覧、最後に前後・合印・縫い代の対応を見ます。絵がきれいであることとは分けて判断します。

前身頃だけが旧版、袖が新版という組合せは、各ファイル単独では気付きにくい場合があります。一式の版をそろえ、修正一覧と照合すると見つけやすくなります。納品確認の前に試し出力する範囲を決めておくと効率的です。

開けるファイルと、加工を引き継げるファイルを区別する

表示できること、実寸で出せること、線を編集できることは別です。型紙ではさらに、合印やパーツ情報、縫い代などが相手側の環境へどう渡るかも問題になります。PDFの見本と編集データを一緒に持つと、変換後の欠落を見つけやすくなります。

用途候補となる形式別に確かめること
閲覧・印刷PDF実寸、分割、余白
CAD間の受け渡し対応するDXF等単位・線種・合印
後から修正元の編集形式使用ソフト・版・権限

ミリで作った1000という長さを、受取側がセンチと解釈すると10倍になります。拡縮して見た目を合わせる前に、単位と基準寸法を確認します。一つのパーツを試しに渡し、線、寸法、合印を比較してから全体を変換すると手戻りを減らせます。

ファイルの所有と、編集・再配布・第三者へ渡す許可は別の話です。技術的に開けても、用途が認められているとは限りません。

実寸はファイルと出力の二段階で見る

ファイル内の寸法が正しくても、印刷時に「用紙に合わせる」を選ぶと縮むことがあります。例えば確認線がデータでは100mm、紙では97mmなら、出力は3%小さくなっています。この紙を使って型紙を修正する前に、印刷倍率と余白設定を切り分けます。

100÷97×100=約103.09%という補正倍率は計算できますが、最初からこの倍率で全ページを補正するのは勧めません。

縦横でずれが違うスキャンや、ページごとに縮尺が違うデータには一律の倍率が効かないからです。まず基準線を縦横に測り、元データと印刷設定のどちらに原因があるかを判別します。

裁断線と縫う線、合印、地の目、左右、裁断枚数を照合します。疑問点は生地を切る前にまとめて送り、必要なら試し縫いで形を確認します。

紙の型紙を、扱いやすいデータへ。

紙型紙のCAD化・サイズ変更を相談する

手元の紙型紙をCADデータへ移したり、サイズ展開や寸法変更を頼んだりする候補。使うデータ形式と作業範囲を分けて見積もりを相談できます。

データ化だけで型紙の形が正しく補正されるわけではありません。基準寸法、単位、CADの互換性、出力する線の種類を確認してください。

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