SからLへの変更は、コピー倍率では決まらない
胸囲を増やしたい倍率で全体を拡大すると、袖丈や首回り、ポケットまで一緒に大きくなります。実際のサイズ差はそうした比例関係とは限らないため、基準寸法を部位別に合わせる必要があります。
サイズを増やす前に、基準となる一着を確定する
服のサイズ展開は、型紙をコピー機で同じ割合に拡大することとは違います。胸囲、肩幅、袖丈などの増やし方は同率ではなく、デザインと対象のサイズ表に合わせて決めます。基準型に不具合があると、その問題まで他のサイズへ引き継ぎやすくなります。
| 作業 | 目的 | 先に必要なもの |
|---|---|---|
| 部分補正 | 特定の人や一部位へ合わせる | 合わない場所と着用状態 |
| サイズ展開 | 同じデザインを複数サイズにする | 基準型とサイズ表 |
| 別の体型設計 | 対象の体型を変える | 新しい基準寸法と試着 |
身幅を4cm増やしたいからといって、袖丈や衿の高さまで同じ割合で増やす必要はありません。まず部位ごとの仕上がり寸法を並べ、どこは変え、どこは据え置くかを決めます。基準サイズと両端のサイズで形を比べる考え方が役立ちます。
S・M・Lという記号だけでは寸法は確定しません。別ブランドの表や別年齢の子ども服の表を、同じ基準と決めつけないでください。
補正・グレーディング・印刷倍率の変更は別の作業
補正は特定の体型や着心地に合わせて型紙を直すこと、グレーディングは基準となる形から複数サイズへ展開することです。印刷倍率の変更はすべての長さを同じ割合で変えるため、肩幅だけ、胸だけを調整する代わりにはなりません。
| 方法 | 変わる範囲 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| 部分補正 | 指定部位と、それにつながる線 | 胸や肩など特定の着心地の改善 |
| サイズ展開 | 決めた部位別の増減 | 同じデザインの複数サイズ |
| 一律の拡大・縮小 | 丈・幅・位置が同じ倍率で変化 | 衣服の体型補正には原則として使わない |
元の寸法表と変更先の寸法を比較し、基準をブランド名や記号だけにしません。個人の一部分の補正なのか、規格サイズ展開なのかも伝えます。
縫う前の設計を、パタンナーに。
新しい型紙・補正・サイズ展開を相談する
型紙の新規作成や修正、サイズ展開を扱う候補。自分で縫う場合や別の縫製担当へ渡す場合に、必要なパーツと納品形式を相談できます。
型紙の作成と、縫い上がった服の納品は別です。紙・PDF・DXFなどの形式、縫い代、出力費、修正の範囲を確かめてください。
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